千葉県庁近くにひっそりと佇む千葉県の有形文化財、千葉教会教会堂。
千葉教会教会堂ってどんな場所?
千葉市に立地する、明治28年(1895年)に建設された本格的な洋風の教会堂です。木造で落ち着いたたたずまいの教会堂であり、千葉県の有形文化財に指定されています。
一部塔屋付きの二階建て、屋根は桟瓦葺(さんがわらぶき)で、一部は鉄板葺、基礎は煉瓦及び石造り、外壁は洋風下見板張りとなっています。建設当初は鐘楼があったようですが、明治44年7月の大風で崩れてなくなってしまったようです。
建設したのはドイツ人の建築家「リヒャルト・ゼール」と呼ばれる人物です。彼は京都市にある「同志社大学クラーク記念館」や霞ヶ関に残る法務省の赤レンガ庁舎を手がけたといいます。彼の名をネットで検索しても情報が少ないのでどのような人物が把握しづらいですが、彼の建築物のいくつかは有形文化財に指定されています。現在にも残る文化財を生み出したことから大きな功績のある人物と言えるでしょう。
千葉教会教会堂はリヒャルド・ゼールを知る数少ない資料として歴史的価値の高い貴重な建物なんだってさ。
今回はこちらの千葉教会教会堂に向かいます。アクセス方法は外房線と内房線「本千葉駅」から徒歩約5分、または千葉都市モノレール「県庁前駅」から徒歩約3分です。県庁前駅からのほうが近いですが交通の利便性や本数の多さを比較すると本千葉駅のほうが勝ります。ですので今回は本千葉駅から教会堂へ向かうことにします。
千葉教会教会堂に行こう
本千葉駅にやってきました。千葉駅から一駅であり、外房線と内房線に加え総武線快速が停車する駅です。快速が停車する割には乗り降りする人が少ないようです。駅周辺は閑静な住宅街であり、千葉県庁の立地する千葉市の中心地とされています。
駅や周辺の規模は千葉駅に比べると劣りますが、千葉市の中心地は本千葉駅周辺です。千葉駅はあくまでも千葉市の中心駅、ターミナル駅です。
駅のホームから見える京成線。本千葉駅は京成千葉線「千葉中央駅」〜「千葉寺駅」間のほぼ中央に立地します。千葉中央駅には徒歩約10分程度で行くことが可能です。
当駅は外房線と内房線が利用できるが内房線の起点は隣の「蘇我駅」からであり千葉駅からではない。「千葉駅」〜「蘇我駅」間は外房線区間である。
それでは本千葉駅から千葉教会教会堂へ向かいます。駅前は住宅街の雰囲気が強い。
駅前の大きな通りに出ます。
本千葉駅から歩いてすぐのところに大きなデッキが姿を現しました。ここは千葉都市モノレールの「県庁前駅」です。その名の通り千葉県庁の前に立地する駅で、千葉都市モノレールの終着駅の一つでもあります。しかし利用客が少ないのか、日中の運行本数は15分に1本です。
県庁前駅のデッキの上を歩く。人通りはほとんどない。
このかすれた案内表記がなんとも・・・・・。
自動改札機がふたつ。駅員がいない無人駅のようです。
高くそびえる千葉県庁・・・・・。手前二つの議会棟、中庁舎に加えて、奥の高い建物が本庁舎となります。
さらにお城が見える。あれは千葉市立郷土博物館と言い、千葉市および千葉氏に関する常設展示のほか、企画展示を行う博物館です。お城の周りには千葉市亥鼻公園が広がっています。公園は桜の名所として知られているようです。
あのお城は再建されたもので「亥鼻城(いのはなじょう)」といい、通称「千葉城」というようだ。
デッキを降りる。千葉県庁の足元には千葉県立羽衣公園が広がる。
目的の千葉教会教会堂は千葉県庁の近くに立地しているというが・・・・・。どこにあるのだろうか?
それっぽい看板見つけた!!教会堂県文化財とか書いてある!!
ん・・・・?どれ?
よーく見ると建物の間に教会がある。しかし門が閉まっており、一般公開されている様子ではなさそうだ。
中に入ることはできそうにない雰囲気だったので、近くで見るだけにしておく。とはいえこれが房総の魅力500選の一つ「千葉教会教会堂」です!!建物と建物の間にあるので最初はわからず、周辺をグルグル回ってしまいました。
千葉県内に現存する明治期設立の教会は数少ないものであり、この教会堂はひときわ意匠が優れているとのことです。
まとめ
千葉教会教会堂は千葉市の千葉県庁付近に立地する、意匠が良いだけでなく設計者リヒャルド・ゼールを知るうえで歴史的価値の高い教会堂です。建物の間にひっそりと建っているため、初見では通り過ぎてしまうかもしれません。
自分の考えすぎなのか、住宅街の中に建つキリスト教の建物の周りをウロウロしたり、じーっと見るのはよくないような気がした・・・・・。
考えすぎだな、たぶん・・・・・。
最寄り駅
※旅鉄Walkerにジャンプします。